【栗東鬼調教】中3週でも入念!惜敗続きにピリオドを打つ調教
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【中山牝馬S1週前】積極的に好位を取りに行くためなら納得
どうも、栗東の調教担当・松崎だ。
今週は、次週の中山牝馬Sへ向かうアートハウス(中内田厩舎)の1週前追い切りを取り上げる。
川田騎手を背に水曜にCWコースで行い、78.0-63.3-49.3-35.3-22.7-11.7秒を計時。川田騎手が1週前追い切りに跨るのは5戦連続だが、実は、今回はパターンを替えてきた。
前回の1週前で経時した6F:81.5-11.3秒は当時の自己ベスト。それ以前も終いを伸ばす調教を行ってきたが、今回は、自己ベストをさらに3秒以上短縮しているものの、テンから速いラップで飛ばした分、最後は失速している。
この追い切りに関して、福永助手は「予定通りの時計です。前走の競馬のように落ち着いていいリズムで走れたら」と重賞連勝に期待を込めていた。
前走の愛知杯は中京芝2000m。次週の中山牝馬Sは中山芝1800m。コーナーが4回あるのは同じだが、中山芝1800mの方が、中京芝2000mよりも
・スタートから最初のコーナーまで距離が約200m短い
・最後の直線が約100m短い
・直線の坂も中山の方が勾配がきつい
アートハウスは、今回が初の中山戦。これまでは好位から速い上がりで差し切ってきたが中山芝1800mは直線も短く上がりの競馬になりにくい。
加速ラップを踏むのではなく、テンから速いラップで直線に入った今回の1週前追い切りは、初の中山でも積極的に好位を取りに行くために意識してのものだろう。そうであれば、福永助手が発した“予定通りの時計”も納得だ。
【栗東鬼調教】では、栗東トレーニングセンターの調教コースの中でも、メインとなる坂路、CWコースのそれぞれから1頭ずつ注目馬をピックアップ。
今後も、より配当妙味を追求し
「このコンテンツを見なければ買えなかった!」
と言われるような情報をより多くお届けできるよう、情報収集に努めていくつもりだ。
【今週のCWコースNo.1】「差しが決まる阪神でこそ!」と思わせる追い切り
3月4日(土)阪神6R 3歳1勝クラス
ベンダバリラビア(牡3)
今村聖奈騎手・寺島良厩舎
3/1 栗東CW 良 今村
[6F]80.9-66.0-51.9-37.2-23.3-11.5 強め
- チェックポイント
- ・これまでの自己ベストを3秒7更新
- ・3週連続でラスト1F:11秒5以下
今週のCWコースNo.1は、今回の最終追い切りで自己ベストを大幅に短縮したベンダバリラビア。
CWの6F追いは向正面から計測が開始されるが、この中間のベンダバリラビアの時計を1Fずつ見ても4F~3Fの区間で減速している。
ただ、CWで追う馬は4F~3Fのコーナ部分で減速する馬がほとんどで、綺麗な加速ラップを踏む馬は稀。今回、ベンダバリラビアを取り上げたのは、これまでの自己ベストを3秒7も更新した全体時計の速さは勿論、3週連続でラスト1Fで11秒5以下にまとめている点。
これまでもコース追いでは終い重点の調教をやってきたが、近2走は前が有利な中京ダート。差し、追い込みが決まる阪神に替われば、調教で見せている末脚がより生きてくる。
【今週の坂路No.1】中3週でも入念!惜敗続きにピリオドを打つ調教
3月4日(土)阪神12R 4歳以上2勝クラス
ウインバグース(牡4)
永島まなみ騎手・西園正都厩舎
3/1 栗東坂路 良 助手
[4F]52.9-37.9-24.5-12.0 一杯
- チェックポイント
- ・中間の坂路への登坂回数は19回
- ・ラスト1F:12.0秒は自己ベスト
今週の坂路No.1は、中3週でも入念に乗り込んできたウインバグース。
競馬新聞の調教欄には、紙幅の問題もあってか、いわゆる追い切りと判断される1F15秒未満のラップを刻んだ全体時計しか基本的には掲載されない。
今回のウインバグースに関しては、3/1の最終追い切りと2/23の1週前追い切りの時計しか掲載されないだろうが、実は、この中間の坂路への登坂回数は19回。因みに、同じ中3週だった前走時の登板回数は12回だった。
中3週での出走が続くが、登坂回数が多いだけでなく、今回の最終追い切りでマークしたラスト1F:12.0秒はこの馬の自己ベスト。ラスト2Fが11.8-13.1秒と失速した前走から12.5-12.0秒と加速ラップに変わった点も評価できる。
中間の調教の質・量を考えれば、惜敗続きに今回でピリオドを打つ可能性は高い。