
【日中京11R】文句なしの調教!来年のGIを見据えた注目の1頭!
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成績UPの理由は“終いを重視”した調教
どうも、栗東の調教担当・松崎だ。
厩舎によって調教パターンは多種多様。坂路のみの厩舎もあれば、坂路、コースを併用する厩舎。しっかり負荷をかける厩舎、調教では負荷をかけずに実戦を使って仕上げていく厩舎など。
先週のチャンピオンズCをジュンライトボルトで制した友道厩舎も、以前と比べて調教パターンに変化が見られる厩舎のひとつ。
これまでは、1週前にCW・一杯、レース当週は坂路・馬なりがパターンだったが、数年ほど前からは、レース当週もCW、芝、ポリトラックなどのコース追いが主流となっている。ジュンライトボルトも最終追い切りはポリトラックだった。
近年、特にノーザンF生産馬に関しては、外厩先で仕上げられトレセン内の調教で馬を鍛えるという概念は薄れてきている。ただ、だからといってないがしろにしていいわけではない。
友道厩舎程の変化ではないが、個人的に調教師の意識に変化があったのではないかと感じているのが池添学厩舎だ。2015年の開業以来、21→21→23→24→33→33→33勝と成績は右肩上がり、今年は既に37勝を挙げ、初の40勝の大台が見えてきた。
成績だけを見れば順風満帆と言えなくもないが、2016年に松田博厩舎が解散したことで、ブエナビスタの初仔を筆頭に、レーヴディソールの初仔、エアスピネルの近親、ヒカルアマランサスの仔ギモーヴ、ハープスターの妹リュラなどの超良血馬が、開業して間もない新人調教師の元へ集まってきた。
それだけノーザンからの信頼が厚かったということだろうが、これらの良血馬で重賞を勝つことはできず、最近は、一時に比べてノーザンからの序列は一段下がった印象。それでも成績を上げているのは、開業当初に比べて、坂路、コース問わず、より終いを重視した調教内容にシフトしたことが影響しているのではないかと感じる。
池添学厩舎で、今週水曜に坂路で追い切られた馬は、全て加速ラップを踏んでしっかりと終いを伸ばしていた。ポイントは、テンがゆったりしていること。瞬発力に秀でているノーザンF生産馬の能力を開花させるために、この調教パターンへ行きついたのだろう。
因みに外国産馬が多く、短距離・ダートで多くの活躍馬を出している森厩舎は、前半からハイラップを刻むパターンが多く、全体時計はかなり速い。厩舎のスタイルもあるが、入厩する馬の質で調教内容を変えた方が結果は出やすいということだ。

“終いを重視”した調教というのは、かつての松田博厩舎の代名詞。40代前半の池添学調教師は、これからのキャリアでまだまだ理想の調教方法を模索していくことだろう。その先には、今年は5着に終わった兄弟でのダービー制覇が待っている。
【日中京11R】文句なしの調教!来年のGIを見据えた注目の1頭!
12月11日(日)中京11R 知立S
マッドクール(牡3)
藤岡康太騎手・池添学厩舎
12/7 栗東坂路 良 助手
[4F] 52.8-36.7-23.6-11.6 馬なり
今週の栗東調教鉄板馬は、今週の坂路で自己ベストをマークしたマッドクール。
前走後はノーザンFしがらきへ放牧に出されて11/16に帰厩。レースの3週前にしがらきから帰厩するのは、連勝中の近3走と同じパターン。
そこから坂路とCWで調整され、1週前のCWでの動きも良かったが、今週の坂路では、テンの1Fは16秒1でゆったりと入り2F目が13秒1。この加速力がこの馬の強さでもあり、レースでは難なく好きな位置を取れる。そして、ラスト1Fは馬なりで11秒6をマーク。これも文句なし。
勝っている時と調教パターンはほぼ同じで、現状、調整方法や調教時計に関して何も言うことはない。ローテーションを見ても、来年の高松宮記念を狙っていると思われるだけに、ここでどんな走りを見せてくれるのか注目の1頭だ。