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【宝塚記念2025予想】
施行時期は変わるが……!?

久美 では、今回は6月15日(日)に行われる宝塚記念(GⅠ)を、境征勝先生と一緒に掘り下げていきます。

境征勝 これまでは開催の最終週、最終日に行われていた宝塚記念だけど、今年からは開催の2週目へと移動になった。

久美 これによって、それぞれのレース間隔が変わりましたよね。天皇賞(春)との間隔もそうですし、安田記念からの転戦も現実的に難しくなりました。

境征勝 もう一つは、やっぱり『馬場状態』だよね。これまでは開催の最終週だったから馬場のダメージも小さくない中での競馬だった。それが開催2週目になるんだから、これまでほど荒れた馬場にはならないことが増える。

久美 宝塚記念というと、結構荒れたタフな馬場での競馬も多かったですからね。そこのイメージは一新したほうが良さそうな日程変更です。

境征勝 ただ、結局のところ“梅雨”ってのは変わりないんだ。むしろ、今は暑くなりはじめるのが早くなっている分だけ、梅雨入りも早かったり。雨馬場に対する巧拙ってのは、これからも付きまとう問題なんじゃないかな。

久美 その辺りも含め、まずは注目馬から見ていきましょう！

注目馬1：ベラジオオペラ

久美 1頭目はファン投票1位に輝いたベラジオオペラです。大阪杯を連覇している馬ですし、そのレースと同じ阪神内回りコースのレースへと出走できるというのは、一つ魅力的な材料ですよね。

境征勝 去年の宝塚記念は3着だったけど、あの時は京都の芝2200m戦。しかも、ロングラン開催の最終日かつ重馬場での開催。良馬場で時計の速かったここ2年の大阪杯とは全く違うレースになっていたんだ。

久美 3歳時にも重馬場のスプリングSで勝利している実績があるし、道悪に対する適性も既に示していますね。

境征勝 阪神競馬場で4戦4勝という実績も含めて、阪神で行われる宝塚記念に出走できるのは魅力的だね。

久美 こうして見ると、これといった不安点がないようにも思えますね。

境征勝 細かいことを言うと、この馬のこれまでの勝ち星は全て2000m以下のレースなんだよね。それ以上の距離のレースになると勝ち切れていないのは事実。ということで、今回のポイントはそこをクリアできるかどうか、だね。

注目馬2：レガレイラ

久美 もう一頭はファン投票2位のレガレイラですね。

境征勝 3歳牝馬ながら有馬記念を勝ったけど、その後は軽い骨折があっての休養。ということで、やっぱりまずは『休み明けがどうか』ってところが大事になるね。

久美 征勝先生としては、この馬の場合やはり『休み明け』が大きな課題になりそうだと見ているようですね。

境征勝 この馬の場合、やっぱり他馬と比べるとキャリアは浅いんだよ。これまでの8戦というキャリアは、今回の出走予定馬の中では最少のもの。

久美 それでいてレース間隔が開いてしまうだけに、たしかにちょっと気になるところではありますね。

境征勝 ただ、この馬はノーザンファーム天栄の調整馬。間隔を空けながらレースに使ってきた馬だけに、ローテとしてはこれまでと大きく変わったことをする訳ではないんだよね。なので、過剰に気にする必要はないかもしれない。

この辺りはしっかりと情報も見ながら、結論を出していきたいね。

【宝塚記念の注目点】
施行時期が変わって、一体どうなる!?

久美 続いて宝塚記念のレース傾向にも目を向けてみましょう。やっぱり、ここでも施行時期の前倒しというのがポイントになりそうですね。

境征勝 元調教師として管理馬を送り込む立場からすると、宝塚記念の2週前倒しは大英断と言えるかな。

昨年までの宝塚記念は梅雨の時期ということもあって、どうしても雨に祟られることが多かった。しかも最終週で内ラチ沿いの芝は荒れているから、去年勝ったブローザホーンなんかはシンザンみたいな大外一気だったでしょ。

久美 過去10年の宝塚記念を見ても、道悪での開催が多かったですね。

■宝塚記念の馬場状態
(過去10年)

良　：5回
稍重：4回
重　：1回

境征勝 ただ……2週間ズレたら絶対に晴れるとか、そんなことはないんだよなあ。

久美 実際、宝塚記念週の阪神競馬場はずっと雨予報が続いているんですよね(苦笑)。

境征勝 それから、開催最終週の時でも、早い時計での先行決着みたいなレースはあったでしょ。

久美 2019年の宝塚記念ではリスグラシューが2分10秒8という好タイムで勝利。1コーナーで1～4番手につけていた馬がそのまま雪崩れ込む決着となっていましたね。

境征勝 どうしても『施行時期が変わった』という点にフォーカスを当てることが多くなると思うんだけど、時期が変わったからといって必ずしも傾向が変わるもんじゃない。

大事なのは『じゃあ今年の宝塚記念はどういう状況で施行されるの？』という部分をちゃんと把握しておくこと。特に今年は雨馬場になる可能性が高そうな予報だからね。

久美 さて、重賞競走の最終的な結論は、直前まで情報を精査した上で【シンクタンクメンバーズ】へとご参加頂いた会員様にお届けします！

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元ＪＲＡ調教師

境征勝

当社初代最高顧問境勝太郎を父に持ち、親子二代で築き上げて来た人脈は間違いなく競馬界トップクラス。「勝太郎先生だけでなく征勝先生もいるのなら」と協力を申し出る関係者は多く、現役関係者から助言を仰がれている存在。

紅一点の牧場情報筋

情報ルートNo.93・久美

チームスタリオンの紅一点。誰もが名を知る現役の馬主と太い繋がりを持ち、生産者グループの内情にも深く精通している。

競馬関係者たちに広く顔が知られており「久美ちゃんだから話すけど……」と、思わず“本音”を漏らすことも珍しくなく、その情報収集力を買われてチームスタリオンに加入することとなった。