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【シン・極秘リポート】意外と知られていない!? 雷神モレイラに迫るもうひとつの壁(後編)

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【シン・極秘リポート】意外と知られていない!? 雷神モレイラに迫るもうひとつの壁(後編)

Mr.X どうもこんにちは、情報ルートNo.101【Mr.X】です。

先日からお伝えしておりますように、この春からは新・情報ルート『ジョッキー情報特捜班』としても活動することになりましたので、そちらの方もぜひご贔屓にしていただければと思います。

▼新・情報ルートも始動!▼
この春、シンクタンクはさらに進化

コチラ、元騎手の吉沢宗一センセイを中心に
私もメンバーの一員となりました


さて、明日『4月10日』は、ジョッキー情報を担当する一員として、騎手サイドに特に思いを寄せてきた人間が集うチームとして、決して忘れられない日です。

そう、ちょうど1年前、非常に悲しいニュースがありました。藤岡康太騎手の命日です。

2023年マイルCS(ナミュール)


その前週、2024年4月6日(土)の開催で落馬事故が発生し、その事故による負傷で帰らぬ人となってしまった……。あの悲しい事故からもう1年が経つんですね。時が過ぎるのは早いものです。


我々の責務は、シンクタンクにお越しいただいている会員様に有益な情報と的中馬券をお届けすること。それが第一です。

その上で、競馬に携わる者として、康太騎手が残してくれた足跡を語り継いでいくことも、また重要であると考えています。

春競馬はここからが特に大きく盛り上がる時期です。どうかアツいレースを沢山見せてほしいと共に、事故が一件でも減ることを願いながら、より近い位置で取材にあたってまいります。ぜひ、この先の競馬を一緒に楽しみましょう。


前置きが長くなりましたことをご了承ください。どうしても触れておきたかったものですから……。

今回の【シン・極秘リポート】の話題は先週から予告しておりました“前後編”の後編となります。早速ご覧ください!

雷神モレイラに迫るもうひとつの壁(後編)


※前編記事はコチラ⇒


先週は『ドバイ開催の裏で日本のトップジョッキーが軒並み不在の中、モレイラ騎手は“空き巣”と言わんばかりに日本に残って固め撃ちを狙っている』という話をお伝えしていた中、土曜日(4/5)の中山開催では7鞍騎乗で5勝と大暴れ。

ただし、日曜日(4/6)の阪神開催では未勝利に終わり、大阪杯のステレンボッシュは13着と大敗に終わってしまった。百戦錬磨の名手であっても、こういう日もあるのが競馬と言えるだろう。

今週も土曜中山・日曜阪神の騎乗スケジュールとなる。今回の短期免許は今週を入れて残り3週間(東京・京都開幕週まで)、どういった結果を残してくれるか引き続き注目だ。


さて、先週の当欄でお伝えしたモレイラ騎手を巡るもうひとつの壁……それが『制裁点』に関する問題である。

実はモレイラ騎手、来日する度に滞在期間中は大活躍を見せる裏で、コツコツと“細かい制裁”を受け続けているのは知る人ぞ知る話なのだ。ある関係者はこう分析する。

某厩舎関係者 モレイラは狭いスペースでも躊躇せず突くし、結果としてそれがラフプレーになってしまっても割り切って騎乗するタイプなんだろう。

その関係で、斜行して隣の馬を弾き飛ばしたりとか、十分なスペースがないところを抜けようとしたりとか、ギリギリのプレーで制裁を受ける場面が結構あるんだよ。

騎手に対する制裁……例えば“騎乗停止”に関しては競馬ニュースとして報じられるため、そういった事象が起きたことは競馬ファンの元にも届く。

それ以外の制裁はJRAが発表するレース結果に記載はされるものの、大きく報じられることは滅多にないが、実際には斜行・進路妨害の類によるものから、ムチの使用制限の違反、ゲート内での御法(馬に突進されてしまうなど)、さらに言えば調整ルームへの入室遅れや斤量調整のミスなど、様々存在している。

中でも、モレイラ騎手は斜行や強引な進路変更が多く、実は来日の度にコンスタントに細かい制裁を食らっていることが多いのだ。

某厩舎関係者 実際、モレイラ騎手が高松宮記念をサトノレーヴで制した際には、最後の直線で残り100m付近から外へ外へと斜行しており、その動きにより外から迫ってきたナムラクレアをさらに外へ外へと追いやっていた。

着順が入れ替わるほどの事象とは言えないものの、この騎乗に関しては戒告処分が下されているんだ。これ、意外と知られていないんじゃないか?

ここで先週の続きの話。

先週紹介した『短期免許で来日する騎手に関するルール』には、どういった基準で免許を取得する騎手が決められるかという規定に加えて“短期免許を交付しない、あるいは期間を減らす場合の規定”が存在する。

例えば、本来は最大3ヶ月取得できる短期免許制度だが、日本で初めて短期免許を取得する騎手は『その年は最大2ヶ月までしか取得できない』という決まりがある。

そして、騎乗停止や制裁点に関するルールが下記の通りに定められているのだ。

短期免許で騎乗する騎手の
制裁点に関するルール

・前年に騎乗停止処分(※馬の癖が原因の事象を除く)を受けた騎手、あるいは制裁点が15点を超えた騎手は、翌年は最大2ヶ月までしか取得できない。

・前年に複数回の騎乗停止処分(※馬の癖が原因の事象を除く)を受けた騎手、あるいは制裁点が30点を超えた騎手は、前回の短期免許が終了した時点から1年間は取得不可となる。

※制裁点は【戒告=1点】【過怠金1万円=2点】というように程度によって差がある。

※取得不可の制限にはクリスチャン・デムーロ(騎乗停止2回)やダミアン・レーン(制裁点が30点超)が近年で該当歴あり。

というように、短期免許での参戦期間中に制裁点数が積み重なると、翌年の短期免許取得に制限がかかる。

モレイラ騎手は2023年に制裁点19点、2024年に制裁点18点と、どちらも先述した規定の前者(15点超)に抵触してしまっており、今年の短期免許は最大2ヶ月のみしか取得できない立場だ。

そして今年は来日初週(高松宮記念週)に2度の戒告処分を受けており、現在は制裁点2点という状況。まだ比較的点数は嵩んでいないものの、過去の傾向からは決して油断ならないポジションであるということは覚えておきたい。


そんな現状を踏まえて、関係者からはこういった声も。

某厩舎関係者 この部分だけ語ると「モレイラは騎乗技術が荒すぎる」とか「ラフプレーを連発して勝っている」という風に捉えられるかもしれないけど、それはそれで言い過ぎかな。

日本のルールに適用しきれていないと言われればその通りなのかもしれないけど、基本的にはそれだけシビアに乗ってくる騎手という認識で合っていると思う。

ただ、モレイラとしてはこの前のG1勝利でこの先の短期免許が取得できるようになったことを大いに喜んでいたように『稼げる日本でできるだけ多く乗りたい』という意識はより強くなったと思う。

ひょっとすると、来年は3ヶ月フルで短期免許を取得するために、どこかで“今までよりは無茶をしない”という気持ちが働く可能性はあるかも……?

というように、モレイラ騎手を巡る様々な事情と、JRAが制定している短期免許のルールが及ぼす影響を2週にわたって紹介してきた。

この件に限らずだが、実は日々の競馬開催には一般ファンはもちろん、中には新聞記者や現場関係者ですら把握できていないルールが多数ある。そういった部分を知っておくと関係者の動きの“先読み”に繋がったり、馬券戦略に生きる部分も多々あるため、今後も随時紹介していこう。


【土曜中山1R】鞍上強化なら見逃せない

Mr.Xのトレセン熱視線

4月12日(土)中山1R 3歳未勝利
ロミヒ(伊藤圭三厩舎)


先週も当欄で伊藤圭三厩舎の馬を採り上げたのだが(4/5中山12R・ロサンゼルス)、レースではモレイラ騎手が鮮やかに勝利に導き、週1鞍のプレミアム勝負レースにて的中をお届けした。

今週も注目は伊藤圭三厩舎。土曜の朝イチに出走を予定しているロミヒに、今回は川田将雅騎手が騎乗を予定している。

川田騎手と言えば複数回にわたってフェアプレー賞を獲得しているジョッキーだが、先日のドバイ国際競走では騎乗停止処分を受けてしまい、今週の川崎記念には騎乗できず。

ただ、週末に行われる中央競馬には影響なし。土曜日は1Rから騎乗できる。

厩舎関係者 最近はあまりコンビを組む機会が多くないんだけど、伊藤圭三厩舎に川田が乗った時は要注目。今年は1戦1勝だし、2020年から2023年頃は複勝率がほぼ7割あったからね。

何せ関東遠征しに来る川田がわざわざ朝イチから乗るんだから『やれる』って自信があるんだろう。楽しみだね。


と、関係者もとにかく前向きな姿勢。伊藤圭厩舎×川田騎手はまだこれが今年2鞍目ではあるものの、珍しいコンビだからこそ今後も注目したい組み合わせである。

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